友達に紹介された本が興味深かった
どうもこの本を読むと私は侮辱の傷があるらしい
侮辱と感じた一番古い記憶は母親から怒られてる時に「やーい怒られてやんの!」とわたしをバカにする叔母
これはよくあった
おそらく、叔母にとってはコミュニケーションの一つだったんだろう
しかも、悪気がないレベルを超えて
「我ながらナイスなフォロー!」 と思っていたと思う
本人は怒られた私を慰めるつもりだったのかもしれないが、当時の私は酷く傷ついた
今思うと、こういう些細なことが侮辱の傷なんだと思う
今でも、あの人をバカにしたような叔母の顔を思い出すと子供とは言え自尊心をひどく傷つけられた気分を思い出す
小学校を転校した時も、やはり同じような感覚が先だった気がする
「恥ずかしい」ではない
親が転勤族だったので幼い頃からのいわゆる「幼なじみ」もいない
しかし転校した学校は田舎の転校生なんて年に数人しかいないような
地域コミュニティが確立した地域だった
クラスメイトはほぼ全員が「幼なじみ」
そんなコミュニティで丸腰でやって来た幼少期の私はうまくいくはずがない
しかも記憶が曖昧だが2歳下の弟は当時、幼稚園に通うこともなく家にいた
さらに4歳下の妹もいて
私の教科書から文房具はすべて弟と妹のおもちゃになった
ただでさえ「転校生」が白い目で見られるのに破れた教科書やノート達は幼馴なじみグループの子たちからすれば格好のいじめネタでしかない
父親は単身赴任で家庭にはおらず、子どもには興味のない母親
長屋のような借家、足手纏いの弟と妹
あの家は、私の中で「惨めさ」の集大成だったかもしれない
何がそんなに「惨め」だったんだろうか?
この「惨め」とはどんな感情だったのか?
「不名誉」という言葉がいちばんしっくり来るかもしれない
自尊心を傷つけられた感覚が近いのかもしれない
って考えると、小学校低学年で「自尊心を傷つけられた」と感じる事が、むしろ素晴らしいではないか!
私は当時から大人びていたのもあるが、生まれながら高い自尊心を持っていたのかもしれない
当時は必至だったが今となってはなんと誇り高き子供なのよ!ワタシンヌ!!
常に思っていたのは、
・親は親らしく子どもの手本であるべき
・子どもの前で酒に溺れるなどあり得ない
・子どものために時間を使うべき
と、まぁなんと厳格な子どもなんだ?
申し訳ないが40年後の自分はもっとテキトーにオカンヌしてますけど・・・
おそらく前世はかなりしっかりとしたご婦人だったんだろう
なぜウチの親は家にいないのか?
なぜ母親は私に好きなお菓子やおもちゃを買ってこないのか?
なぜ母親は私に新しい服を与えないのか?
なぜ母親は私に優しく接しないのか?
全ての理由は「我が家は貧乏だからだ」と思っていた
貧乏だから子供部屋がない
貧乏だからおやつはない
貧乏だから長屋暮らしなのだ
と思っていたが、実際はそうではなかった
父親は有名企業のサラリーマンだったのでそれなりの収入があったはずだ
つまりは親の「お金の使い方」がおかしかっただけなのだ
家族には最低限の生活費だけで、自己の楽しみを優先する父親
与えられた生活費の中でやりくりできない母親
心理的ネグレクトと経済的ネグレクトだったと考えると、その後の人生が腑に落ちる
誰が悪かったのか? 仮に親が悪かったとして
親が謝罪すれば、私の子どもの頃の傷は癒えるのか?
とは言え父親と母親が謝罪したとしても、私も納得しないだろう
現にこの時点でなんの接点も持とうとしない我が親は、今世では「子どもを愛する」ということができなかったんだろう
「親が子を愛する」というのが常識なのかは分からないが、自分が親となり
「子ども達には幸せになってほしい」
「より良い人生を歩んでほしい」
「本人の良いところを活かせる人生になる後押しをしたい」
と思っているし、子ども達が次の子達にもそのように思って育ててほしいと思っている
動物だって、自分の子を守ろうとする
だから親が子を愛するのは、ごくごく当たり前なのではないか?
だから
「それは当たり前だからね。あなたは間違ってないよ」
と私に言ってあげたい
それもあるが、人生における楽しみとして「子の成長を見守る」というのが欠落してる時点で、人生の楽しみ方が勿体ない
こちらも親になったからこそ学ぶことがたくさんあったし、人として色んな余分な角が取れたりして丸くなり心も器ももれなく体も大きくなった
親も子供たちに育てもらっているのだ
と考えると、目の前に同じような男がいた
元夫も同じカテゴリーの人間だ
私の人生でこのカテゴリーを引き寄せているのが問題だ
この人達と同じ時間を共有しても、有益ではない、時間の無駄だ
なので、親とはいえ、同じ価値観を共有できないのであれば無理してまで関わらなくて良いのだ
自分が親になってからこそ、あの時の答え合わせができた
これはきっと私は親にならなかったら分からなかったと思う
自分が親になったから自分の親の異常さに気づけたのだ
なかなか面白い考察だった
たくさん傷ついたし、いろんな傷もつけられたけど
私は悪くない
それに気づけただけで丸儲けだ
この考察はまだ深掘りできそうなので、引き続きやってみる
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